FUKUYAMA FIRE!!! 〜A TRIBUTE TO NEKKI BASARA〜 / 福山芳樹・全曲レビュー(らしきもの)

FUKUYAMA FIRE !!! ~A Tribute To Nekki Basara~

FUKUYAMA FIRE !!! ~A Tribute To Nekki Basara~

正式発売日も過ぎたんでFIRE BOMBER版との違いも若干含めた全曲レビューを勢いで敢行。
盲目的に大絶賛したい気持ちもあるが、マンセー意見ばっかでも面白くないんで粗探し多目で。
粗探しと言うより、単に「こうなってたらもっと俺好みだった」ってだけだけど。

  • 01.HOLY LONELY LIGHT
    • バッキングの音にかなり違和感があるがソロの音は良い感じだし、特に間奏に入る所のブレイクは燃える。だが終盤のスネアが頭打ちになる部分(「振り向くな〜」の所)のドラムはちょっと単調かと。バスドラの入れ方を変化させていってくれればもっと燃えるのだが・・・。それでもFB版を聴く気が無くなるくらいの熱さですよ。
  • 02.NEW FRONTIER
    • いきなり分厚いコーラスから始まる展開が痺れます。多重録音は控え目って話だったんでこういうのはあんま期待してなかったですよ。嬉しい誤算。今回の収録曲の中で1番気に入ってます。
  • 03.突撃ラブハート
    • FB版より半音低いキーになってます。確かにギター的にはこのキーの方が弾き易そうかも。声的な事情もあるだろうけど。終盤のサビで「バラまいてゆけ↑」と上がってった後に「すべての↓」と下降してくる歌い回しが特にツボ。ただオーラスの「突撃ラブハート」の部分のドラムが3連なのが違和感あり。ボーカルが入る所とはずらして欲しかった。
  • 04.DYNAMITE EXPLOSION (LIVE VERSION)
    • 既にライブDVDに収録されてるやつなんで内容は省略。DVD所有者としては違う回のか、もしくは違う曲の方が嬉しかったかも。
  • 05.REMEMBER 16
    • 基本的にはライブDVDに収録されてるアレンジで、それをしっかり録り直した感じ。なので多分これも2カポで弾いてると思われます。どうせなら意表をついてロックバージョンを収録して欲しかった感もあるが、完成度はこのアルバム中1番かも。敢えて気になった部分を上げるとすれば最後の「Oh Yeah〜♪」かとw
  • 06.夢の道 (LIVE VERSION)
    • ライブバージョンなのでハミング版とほぼ同じ。目立った違いとしては1回目ソロの後半がコーラスになってるくらい。
  • 07.SUBMARINE STREET
    • イントロにアコギのコードストロークが追加されてます。ハットのカウントから始まるのを期待してたが、これはこれでアリですよ。コード進行も細かい所でFB版と違って、Bメロ終わりのC→Dsus4の間にAmを挟んでるのが良い感じ。ただ、サビ2回し目のGのところが/Bになってるのが残念。ここはそのままGの方が好きだなぁ。
  • 08.PLANET DANCE
    • 完全なワンギター仕様アレンジになっており、スタジオで「せーの」で合わせて録ったんじゃないかってくらいのバンドライブサウンドになってます。タイトさには欠けるが、それを補って余りある生々しい熱さがあります。
  • 09.LIGHT THE LIGHT
    • 前奏無しでいきなり歌が入ってくるアレンジになってます。前奏ありの方が良いと思うが・・・。あと、2番Aメロ裏にシャッフル気味に入ってるバスドラはあんま好みではないです。その代わり、Cメロ後に追加されてるギターソロが非常に良い。今回の俺的ベストソロはこれです。
  • 10.名もなき果ての街で
    • これも前奏が無くなって、ピアノと歌のみのアレンジに。キーはFB版と同じDなのでハミング版(チューニングが半音下げ)より半音高い。間奏部分は基本的にハミング版のギターソロをピアノにアレンジした感じだが、サステインペダルのかけ方がいまいち。伸ばして欲しい所が伸びてない感じ。ラストの部分にもハミング版のアルペジオフレーズが使われてますな。この曲はハミング版で完成されてる感もあったが、それを超えるとまではいかないけど、良い線行ってます。
  • 11.HEART & SOUL
    • これまた前奏なしでいきなり歌から。正直3曲続けて前奏無しってのはどうなんだろうと思ったりも。キーはFB版より1音下げで来ると予想してたが2音下げでした。間奏の7→7→7→6→7→7→7→7→4と来る変拍子はなかなか面白い。しかしコーラスパートと終盤の4ビートへのチェンジが無くなってるのが残念。特に大暴れな終盤が無いのは痛いなー。
  • 12.STARLIGHT DREAM (LIVE VERSION)
    • ライブバージョンだけどサビの歌パートの割り振りがCD通りになってるんで、歌は録り直したのかな?やっぱこっちの方が良いのでライブでも是非こっちで。
  • 13.ANGEL VOICE
    • 残念ながらアコギバージョン。この曲ばっかりはフルバンドでの演奏が聴きたいのよ。それか、いっそのことピアノバージョンにするとか(それだと『名もなき〜』とかぶるけど)。別に悪くはないんだけど、とにかく今作の中では1番イラネ感が強い。
  • 14.LIKE A FIRE
    • 唯一の新曲。ギターソロも含め、かなり『光なき夜をゆけ』と雰囲気がかぶってるように感じた。(見てないけど)マクロス7で例えるなら、ギター1本背負ったバサラが地平線に向かって荒野を1人歩いてる映像に合わせてエンディングテーマとして流れてそうなイメージの曲。わかり難い例えだけど、そんな感じ。


全体として『PLANET DANCE』を筆頭に、とにかくスタジオライブっぽい仕上がりになっており、フェイドアウトで終わる曲なんかは1曲も無し。サウンドも、特にロック色の強い曲への鍵盤の入れ方が、F-BANDのライブでハミング時代の鍵盤があまり入ってない曲を演る時のようなアレンジなんで、F-BANDのライブに行った事がある人にとっては一層ライブっぽさを感じるんではないかと。
そんな感じで、曲順的には後半が弱目な所もありますが、非常に熱くて良いアルバムです。良いアルバムなんですが「セルフ」とは言え「カバーアルバム」には違いないんで、原曲への思い入れ次第では超駄盤となる可能性もあります。まあこれはカバーの宿命みたいなものだけど・・・。